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20日の全早慶明は栗原徹選手の引退試合】

20日、秩父宮ラグビー場で、全早慶明チャリティ試合が行われます。

 

全早慶明3大学対抗戦は、2011年、東日本大震災のため3-4月に予定されていた3試合がすべて中止になりましたが、5月に3カードを1ハーフ(40分)ずつ1日で行うチャリティマッチとして開催。東日本大震災被災地支援のためのチャリティオークションや記念Tシャツも販売、さらに出場する選手自身が入場券を購入して試合に出場するという献身的なスタイルは、その後も踏襲されています。

 

そして、毎年春先に行われるこのシリーズは、たくさんの名選手が引退の花道を飾る試合にもなってきました。

僕の記憶に残っているのは全早大の本城和彦さん、堀越正巳さん、後藤翔太さん、明大の吉田義人さんなどの引退です。堀越さんのときは某後輩が花束を持ってバックスタンドからピッチに乱入したなあ、吉田さんのときは盛大なセレモニーだったなあ、本城さんのときは、試合後の会見で明大の寺西博コーチが「本城が引退ですか?それが本当だとしたら、我々明治にとってはとても喜ばしいことですね。もうドロップゴールも心配しなくていいし…」と話して報道陣の爆笑を誘いました。

 

そして今年、また、英雄がこの試合を最後にピッチを退きます。

 

慶大OBの栗原徹選手です。


清真学園高3年で同校初の花園ベスト8進出に貢献。

慶大に入ると1年のデビュー戦で早大撃破。

3年で大学選手権優勝。

4年で日本代表デビュー。サントリーに入ると1年目でウェールズ撃破の一員となり、ジャパンセブンズ、東日本リーグ、全国社会人大会、日本選手権の国内4大会すべて優勝、シーズン全勝フィニッシュという快挙の原動力に。

2002年には、日本代表として、RWC2003アジア予選の中華台北戦で1試合60得点(6T15C)の世界記録を樹立!この大記録はいまだ破られていません!

RWC2003では、1大会40得点という日本代表のワールドカップ記録も樹立しました。

 

超速スプリンターでありながらステップも鋭く、トップスピードのままラストパスも放ち、キックパスも自在に送り、ディフェンスの指示も出し続ける。そして神業ゴールキック。

日本代表のキャリアは2003年ワールドカップが最後となってしまいましたが、サントリーで、さらに移籍したNTTコムで、渋いプレーでファンをうならせ続けました。

 

あきれてしまうほど欲のない選手でした。何でもできる万能選手である一方で、自分が特別扱いされることを避け、チームメートに手柄を譲る、だけど仲間が困っているときには自分ががんばって解決してあげようとする、そんな選手でした。

日本ラグビーのみならず、世界ラグビーの歴史に名を刻む名手でした。

高3の秋、水戸堀原で初めてそのプレーを見て以来、何度も何度もわくわくさせてもらいました。

ホントは、まだまだプレーを見続けていたいなあ、と思うのですが……これも本人の決断です。受け入れないといけないんだなあ。これからはNTTコムでスキルコーチを務めるそうです。新しい旅立ちをお祝いしないといけないですね。

20日は、心して秩父宮へ行きたいと思います。

 

また、全早大では、38歳で現役引退を発表した九州電力の吉上耕平さんも出場します。

80分の試合中、常に走っていたのが吉上選手。WTBがタッチライン際で相手に捕まっても、風のようにサポートに走り込んでいました。早大時代は、負荷の高いLOながらプレースキッカーとしても活躍しました。最後の全早慶明では、栗原選手ともども、ゴールキックを見せてほしいな。

 

各校の出場予定OBはこんな顔ぶれです。

慶大

FB栗原徹(NTTコム)、SH岡健二(NTTコム)、PR川村慎(NEC)FL明本大樹(横河)、FB小川優輔(NTTコム)、LO栗原大介(NTTコム)FL仲宗根健太(サントリー)

早大

LO吉上耕平(九州電力)、FL清登明(横河)、WTB菅野朋幸(釜石シーウェイブス)、FL松本允(九州電力)、SO久木元考成(九州電力)、SO吉井耕平(中部電力)、

明大

FL山本紘史(東芝)、PR榎真生(NEC)、SO齋藤玄樹(九州電力)、CTB高野彬夫(クボタ)、WTB赤石斉之(豊田自動織機)、NO8日高健(NEC)、SH秦一平(NTTドコモ)、WTB渡辺義巳(NTTドコモ)、FB濱島悠輔(神戸製鋼)、NO8宇佐美裕太(豊田自動織機)、SO染山茂範(中国電力)

 

NTTコムと九州電力の選手が多い気がするのは気のせいでしょうか?

 

U20は昇格かけトンガ戦へ】

香港で行われているJWRT最終順位決定戦、JWC昇格をかけたトンガ戦(19日)のメンバーが発表されました。

 

 塚原 巧巳 明大3年

2 中村 駿太 明大3年

3 具 智元 拓大2年

4 牧野内 翔馬 法大2年

5 上田 宥人 明大3年

6 末永 健雄 同志社大2年

7 亀井 亮依 帝京大2年

8 桶谷 宗汰 明大2年

9 大越 元気 同志社大2年

10 松田力也 帝京大2年【主将】

11 成田秀平 明大2年

12 森谷圭介 帝京大3年

13 岡田優輝 帝京大1年

14 松井千士 同志社大2年

15 尾崎晟也 帝京大1年

リザーブ

16 橋本 大吾 筑波大2

17 堀越康介 帝京大1年

18 渡邉隆之 東海大2年

19 金嶺志 帝京大2年

20 岡田一平 早大3年

21 浜岸 峻輝 中大2年

22  桑江健一郎 流経大2年

 

先発フィフティーンは、先のカナダ戦とまったく同じ。リザーブのフロントローが三浦選手から橋本選手に替わっただけです。

相手はトンガ。A組ではアメリカと勝ち点で並びながら、直接対決で勝って決勝に進出しました。

試合開始は香港時間の19時(日本時間の20時)です。

ヤングジャパンの奮闘と、吉報を待ちましょう!

 

【ガルシア・マルケスさん死去】

南米コロンビアの作家で、ノーベル文学賞も受賞したガルシア・マルケスさんが亡くなりました。

ガルシアさんの「百年の孤独」を読んだのは、たぶん高校生の頃だったと思います。

その文学世界の広がり、深さは、とてもとても10代の小僧には理解できるものではなかったけれど、何ともいえない無常観とか、時空を超えた感覚とか、文章が表現できることの広がりを感じさせてもらいました。その感覚は、僕の文章に反映されたとはとてもいえないけれど、自分の世界観には影響があったような気がします。ガルシアさんの小説を読んで、中身がわからないながら「南米ってどんなところか全然わからん」と思ったことが、「どんなところか行って直接見てみたい」という思いにつながり、後に僕を3度も南米へ向かわせたような気がします。

そういう意味では、恩人の一人かも。

謹んで、ご冥福を祈ります。


【あす20日のトーチュウ】
この春から「東京中日スポーツ」にてスタートした「首都スポ」
あす20日も終面カラーでラグビーを取り上げました! 
今回は、9日に行われたトップリーグトライアウト&13日に行われたサクラセブンズのトライアウトにスポットを当てました。
RKUラグビー龍ケ崎の元日本代表、伊藤絵美さん、陸上円盤投げとラグビーの二刀流でオリンピックを目指すフェニックスの日下望美さん、日本代表のエースとして数々の大会に出場してきたキャリアの持ち主ながら、代表復帰を目指してトライアウトに出場した山口真理恵さん、トップリーグにチャレンジした男子選手では慶大からトライアウト受験第1号となった白子雄太郎さんをピックアップ。
魅力的なラグビーウーマンを紹介する「ラ組女子」は、石見智翠館高の2連覇キャプテン、高校選抜のMVPに輝いた青木蘭選手にスポットを当てています。

(青木選手は神奈川県茅ヶ崎市出身です。選抜MVP表彰のひとこま!)

どうぞ、お読みください!

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  • プロフィール

    20110608-otomo.jpg

    大友信彦
    (おおとものぶひこ)

    1962年
    宮城県気仙沼市生まれ


    早稲田大学第二文学部卒業。
    1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』で活動。
    '87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

    ラグビー専門ウェブマガジンRugbyJapan365スーパーバイザー。

    『再起へのタックル』(洋泉社)
    『ザ・ワールドラグビー』(新潮社)
    『奇跡のラグビーマン 村田亙』(双葉社)
    『釜石ラグビーの挑戦』(水曜社)

    など著書多数。

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