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【続・大学選手権決勝 帝京大のトライについて】

昨日のブログは速報で出しましたが、結果的に決勝点となった帝京大WTB竹山選手のトライについての記述が、ちょっと舌足らずでした。

 

くだんのトライについて、

一瞬でも押さえていればトライですから、これをトライとした判定自体に問題はないです。

でも、微妙なプレーではありました。

竹山選手自身「映像ではわかりにくかったと思います。でも、右腕を後ろに伸ばして、野口さんの体の下に入れて、押さえた感触はありました」と話したほどです。

判定自体は問題ない。ただ、この場面ではレフェリーもアシスタントレフェリーも間に合っていなかった。残念ながら、現場をはっきりとは確認できないまま判定せざるをえなかった。

トップリーグなら当然TMOを要求する場面ですが、この大会では採用されていない。でありながら、トライを宣言した直後に、スコアボードにリプレイ映像が流されました。これがまた、微妙でした。映像を見た限り、僕は「トライでもおかしくないし、ノートライでもおかしくない」と思いました。ただ、秩父宮のお客さんは「えー?」という声の方が多かった気がします。

 

実は、これと似たケース……というか、もっとはっきりしたケースが過去にありました。

2007年度の日本選手権です。

この件は当時、ナンバーのコラム「SCORE CARD」に書いています。

ナンバーWEBにも収録されてて、今も読めます。

以下のURLでお読みいただければと思います。

http://number.bunshun.jp/articles/-/11895

 

トップリーグと日本選手権ではTMOが採用されました。

でも、同じことが、違うカテゴリーでは繰り返されている。

僕が9年前に書いたことと同じ状況です。

それどころか、上位カテゴリーでTMOが定着したことで、トップレフェリーが、ちょっと乱暴になりますが「TMO依存症」になってしまい、TMOのない試合を吹く能力は、数年前よりも明らかに退化している。

 

9年前の記事で、TMO見直しの可能性に言及していたレフェリーが、今では最もTMOを多用するレフェリーとして知られることも皮肉というか何というか…。

 

今のままだと、TMOをスポンサードしている企業のイメージまで悪くなってしまうんじゃないか…と余計な心配までしてしまいます。

 

ともあれ、レフェリー支援システムをしっかり考えて行きたいです。

 

東海大・木村監督の「レフェリーがあれがトライだと言うのであればトライです」という言葉に、深く敬意を表したいと思います。

 

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  • プロフィール

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    大友信彦
    (おおとものぶひこ)

    1962年
    宮城県気仙沼市生まれ


    早稲田大学第二文学部卒業。
    1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』で活動。
    '87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

    ラグビー専門ウェブマガジンRugbyJapan365スーパーバイザー。

    『再起へのタックル』(洋泉社)
    『ザ・ワールドラグビー』(新潮社)
    『奇跡のラグビーマン 村田亙』(双葉社)
    『釜石ラグビーの挑戦』(水曜社)

    など著書多数。

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