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【国栃、選抜セブンズ制す!】

5日は熊谷ラグビー場へ。

第6回全国選抜女子セブンズの取材でした。

毎年、女子のレベルアップを感じるこの大会ですが、今年もすごい大会でした。

 

プール戦からして接戦の連続。

5連覇を目指す石見智翠館は、ラガールセブンと19-0。

昨年準優勝の栃木選抜が母体で、今年は単独チームで参加した国学院栃木も名古屋レディースと15-12。

4強の常連、追手門学院は長崎レディースに14-0、福岡レディースも大阪から初出場のアナン高校に21-17。

4強の顔ぶれ自体は例年と変わらなかったけれど、そこに至るまでの道のりはだいぶ違いました。中身も、イージートライがかなり減った印象です。結果的に大差がついた試合も、多くのトライはたくさんのタックル、オフロード、カバーディフェンス、サポートの攻防が繰り広げられた末の得点でした。選手のみなさん、コーチのみなさんの努力の結晶だな、と感じました。

 

そして決勝トーナメント。準決勝の石見智翠館vs国学院栃木はすごい試合でした。

逆転また逆転また逆転のシーソーゲーム。

最後は、7点を負う国栃が、田中笑伊選手のトライ&ゴールで26-26の同点に追いついたところでタイムアップ。

この大会では延長戦の規定はなく、決勝進出は、抽選にゆだねられました。グラウンド横の小部屋で、レフリー立ち会いの下で抽選が行われ……結果は国栃が決勝進出。

石見智翠館は敗れることなく連覇の望みが絶たれました。

切なかったなあ……。

両チームは、男子部員も全員で応援していましたが

「どっちになっても、何の感情も出すなよ」

抽選の結果を待つ間、部員たちにそう言っていた石見智翠館男子の安藤監督の言葉が印象的でした。

 

もうひとつの準決勝は、追手門学院が14-10で福岡レディースを撃破。

そして始まった決勝は……動きの重い国栃に対し、追手門はSO西村蒼空選手のキックを効果的に使って前半、室越香南選手、福本真由選手が2トライを先行。12-0とリードします。しかも前半のラストプレーで国栃は危険なタックルによるイエローカードを出され、後半の最初の約2分間、数的不利となります。

しかし、後半立ち上がりの1分、国栃はサクラフィフティーンの小西想羅選手が追手門の西村蒼空選手のキックをチャージしてトライ。これで5点差に追い上げると、自陣に攻め込まれたピンチも粘り強いディフェンスで追加点を許さず、そのままラスト1分へ。そして国栃は、ラストプレーで自陣ゴール前から田中笑伊選手がショートパントを蹴って自分でキャッチ。内海春菜子選手がつなぎ、最後は秋山歩花選手が約50mを独走。必死に戻った追手門・西村選手に一度はジャージーを掴まれながらも必死のアングルチェンジで振り切りゴールポスト下に同点トライ。

自分で逆転のゴールも決め、14-12。男子も含めて、滅多に見られないような決勝ラストプレーの劇的大逆転で、国栃が初優勝を飾りました。

素晴らしい試合でした!

 

国学院栃木は、女子部員8人。しかも主将の内海選手は、昨夏に右膝の靱帯損傷の大けがを負って、ギリギリで間に合わせたものの、出場できるのは半分だけ。柔道部から2人借りて(?)登録したものの、事実上「7.5人」で1日4試合を戦い抜き、準決勝・決勝とも最後の最後の時間に追いつき、逆転しての優勝です。

 

「最後は勝ちたい気持ちが上回ったんだと思います」

国栃の内海主将は、声を弾ませました。

国栃、男子よりも先に女子が日本一達成です!

おめでとうございます!

 

追手門も、最後はギリギリで逆転負けしましたが、みごとな戦いぶりでした。パスを多用するスタイルから、キックを効果的に使うスタイルへ。女子ラグビーの先端を切って進化し続ける伝統は息づいていますね。

 

なお、3位決定戦は石見智翠館が31-5で福岡を破り3位。智翠館のみなさん、選抜大会の無敗記録(引き分けを含む連勝記録)はまだ続いていますよ。来年の更新を期待しています!

 

プレートはラガールセブンが21-14でアナン高校を破り優勝しました。

SO高木萌結選手の正確なキック、冴えてました!

そしてプレート2位が、初出場のアナン高、とても魅力的なチームでした。元明大−神戸製鋼の南條賢太さんが、東大阪市の小中学校でタグラグビーの出前授業をしていたことから誕生し、創部3年目で初出場でしたが、プール戦では福岡レディースと4点差の激戦。ラガールセブンとのプレート決勝も紙一重の戦いでした。SO植田藍里選手のゲームリード、存在感、攻守の絶妙な間合い、これからが楽しみです!

 

ボウルは愛媛の三島高が31−14で北海道・関東選抜を破り優勝。

MVPは、カップが田中笑伊選手(国学院栃木)

プレートが桜井茄美希選手(ラガールセブン)

ボウルが石川黎選手(愛媛・三島)の各選手が選ばれました。

右はプレゼンターを務めたアルカスクイーンの末結希選手です!

 

【サクラセブンズ昇格大会@香港メンバー決まる!】

そしてシニアの部。6日に始まる女子ワールドセブンズシリーズコアチーム昇格決定大会に出場するサクラセブンズの登録メンバーが発表されました。

 

1 バティヴァカロロ・ライチェル海遥

2 マティトンガ・ボギドゥラマイナダヴェ

3 桑井亜乃

4 中村知春

5 谷口令子

6 伊藤優希

7 清水麻有

8 横尾千里

9 長田いろは

10 平野優芽

11 堤ほの花

12 山中美緒(主将)

 

最年少の平野優芽選手もサクラセブンズデビューですね!

強敵揃いの中、厳しい試合になりそうですが、吉報を期待します!

 

【加川良さん、逝く】

また残念なニュースです。

歌手の加川良さんが亡くなりました。69歳でした。
僕は高校の頃からずっと愛聴していて、上京してからはライブハウスにずっと通いました。最初は新宿ロフトだったな。そのあとは吉祥寺の「のろ」が多かったけど、新宿にあった「パワーステーション」にも行ったし、気仙沼のライブにも行きました。

学生時代、ミニコミ誌でインタビューもさせていただきました。記者生活を始める前、初めてのインタビューでした。ライブのあとの打ち上げにも何度もお邪魔させていただきました。

あの声を何と表現したらいいでしょう。ベースもドラムもギターも一緒に聞こえてくるような、奥行きのある響き。ヴォーカルという「楽器」の持つ力をこれほど感じさせてくれる歌手はなかなかいなかったと思います。

歌詞世界も独特の深さを持っていました。学生時代、一番よく聞いたのは加川良さん&友部正人さんだったな。言葉の持つ力を考える意味でも、僕が最も影響を受けた人の一人でした。

 

アルバムでは「南行きハイウェイ」と「駒沢あたりで」が大好きでした。

最近はライブに伺う機会もずっとなかったのですが、まさかこんなに早く逝かれるとは。
名曲「アイ&アイ」で良さんは「ボブ・マーリーが逝っちゃった…女たちが泣いてますぜ……」と歌いましたが、良さん、男たちも泣いてますぜ。
何度も何度も素晴らしいライブを聴かせていただきありがとうございました。良さんの歌の数々、ゆらゆら揺れながらあなたの歌声に酔った時間を決して忘れません。ご冥福を祈ります。

 

 

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  • プロフィール

    20110608-otomo.jpg

    大友信彦
    (おおとものぶひこ)

    1962年
    宮城県気仙沼市生まれ


    早稲田大学第二文学部卒業。
    1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』で活動。
    '87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

    ラグビー専門ウェブマガジンRugbyJapan365スーパーバイザー。

    『再起へのタックル』(洋泉社)
    『ザ・ワールドラグビー』(新潮社)
    『奇跡のラグビーマン 村田亙』(双葉社)
    『釜石ラグビーの挑戦』(水曜社)

    など著書多数。

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