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【花園2回戦】

30日は花園の全国高校大会2回戦の取材でした。

3つのグラウンドで16試合が行われる、ラグビー関係者にとって一番忙しい1日です。

どのグラウンドでどんなことが起きているのか、把握できない、慌ただしい1日なのですが、それもまた楽しい1日。結果は以下の通りです。

 

●第1グラウンド

 ☆東福岡 69−3 関商工

 八幡工 24−14 徳島城東

 国学院栃木 28−12 日本航空石川★

 ★報徳学園 50−29 大阪朝鮮高

 ★黒沢尻工 17−12 静岡聖光学院

 

●第2グラウンド

 ★茗渓学園 27−0 新潟工

 ★長崎北陽台 71−0 鹿児島実

 ★中部大春日丘 53−17 札幌山の手

 岡山玉島 33−14 新田

 ☆大阪桐蔭 86−7 土佐塾

 

●第3グラウンド

 ★常翔学園 67−0 桐生第一

 石見智翠館 22−7 尾道

 ☆桐蔭学園 67−7 大分舞鶴

 ★流経大柏 53−0 早実

 京都成章 33−0 佐賀工★

 ★天理 43−5 岡谷工

(☆=Aシード、★=Bシード)

 

シード校が敗れる「番狂わせ」は2件発生。

ノーシードの国学院栃木がBシードの日本航空石川を破り、ノーシードの京都成章がBシードの佐賀工を破りました。

国学院栃木と日本航空石川は、2年前、逆の立場で対戦し、19−19で引き分け、抽選で日本航空石川が3回戦に進みました。いわば因縁のカード。国学院栃木は、当時の1年生が3年生になり、先輩たちの悔しさを晴らした形ですが、国栃の吉岡監督は「本当にシードのプレッシャーは大変だと思います。一昨年は立場が逆でした。私は今日はラクでした」と、シード校の重圧と戦った相手を気遣いました。

 

そして京都成章は佐賀工に33−0で完勝。これには、そもそも京都成章がノーシードっておかしくない? という声があがっていました。1回戦の仙台育英戦は81−0でした(そこまでリードしておいて、試合の最後の約3分間は自陣ゴール前でボールキープを続けてタッチへ蹴り出すというトップリーグっぽいプレーをしていたくらいですから)。

 

元日本代表CTB霜村誠一監督率いる桐生第一は常翔学園に0−67。

79大会ぶり、82季ぶり出場の早実は流経大柏に0−53。

1回戦でみごとな勝利を飾り、台風の目になるかと思われた2つの注目チームは、ともに優勝候補に名を連ねるBシードの強豪校に敗れました。

この2試合で感じたのは、上位チームに油断がないこと。

相手のことをしっかり研究して、油断せず、きっちり戦う。

桐蔭学園もそうだったし、僕は直接見られなかったけれど、東福岡も、大阪桐蔭もそんな戦いぶりだったといいます。大アップセットには、上位チームの油断という要素がつきものなのですが……これでは番狂わせは起きないなあ(^^ )

だからでしょう。桐生第一の霜村監督も、早実の大谷監督も、

「ちゃんと準備したし、選手はよくやってくれたけれど、相手は想定以上にしっかり戦ってきた。隙がなかった。本当に強いですね」と口を揃えました。

2人に共通していたのは、負けたけれど、すがすがしい感じ。

力を出し切って、相手がもっと強かったのなら、ある意味それは仕方のないこと。

だって、相手は自分たち以上に努力したから強いのであって、悔しかったらもっと努力してもっと強くなればいい――そんな、戦う者のモラルを感じました。

 

きょうの花園はとてもとても寒くて、1回戦の時は8個だったカイロを急遽増量、両方の靴底、甲、足首、腿、おなかと背中、胸、両脇、首、そして両手に2個ずつ。合計、全身に18個体制で臨みましたが、それでも寒かった(笑)

 

その寒さは、もしかしたら味方したのかもしれないな、岩手の黒沢尻工は17−12で静岡聖光学院に勝利。東北勢で唯一、年越しを果たしました。

 

1月1日に行われる3回戦の組み合わせです。

第1グラウンド

10:30 ☆大阪桐蔭 v 岡山玉島

11:55 ★天理 v 中部大春日丘★

13:20 ★長崎北陽台 v 茗渓学園★

14:45 ★流経大柏 v 京都成章

 

第3グラウンド

10:30 ☆桐蔭学園 v 石見智翠館

11:55 ★常翔学園 v 黒沢尻工★

13:20 ★報徳学園 v 国学院栃木

14:45 ☆東福岡 v 八幡工

(☆=Aシード、★=Bシード)

 

どの試合も面白そうです!

 

花園で懐かしい人と会いました。

2人並んで観戦していたのは村田亙さんと竹ノ内弘典さん。

 

2人は29年前の12月、当時行われていた関東大学交流試合で、リーグ戦優勝の専大のキャプテンvs対抗戦4位の明大のキャプテンとして対戦。試合は引き分けに終わり、抽選の結果、明大が大学選手権に進んだのですが……

 

「あのときはオレが先に(封筒を)引いた」

「いや、オレが先だった」

「違う。オレだ」

30年近くも経って、何をいまさら言い合いしてるんだか(笑)※2人のポーズにもご注目を(^^ )

 

ラグビー仲間の友情というか、熱さというか、暑さというか、面白さを感じる年末の一コマでした!

 

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  • プロフィール

    20110608-otomo.jpg

    大友信彦
    (おおとものぶひこ)

    1962年
    宮城県気仙沼市生まれ


    早稲田大学第二文学部卒業。
    1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』で活動。
    '87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

    ラグビー専門ウェブマガジンRugbyJapan365スーパーバイザー。

    『再起へのタックル』(洋泉社)
    『ザ・ワールドラグビー』(新潮社)
    『奇跡のラグビーマン 村田亙』(双葉社)
    『釜石ラグビーの挑戦』(水曜社)

    など著書多数。

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