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【オール早慶明】

14日は秩父宮ラグビー場でオール早慶明3大学対抗試合が行われました。

以前は、慶明、早慶、早明の3カードを1試合ずつ、3週にわけて行っていたのですが、2年前の3−4月に予定されていた3試合が東日本大震災で中止され、5月のゴールデンウィークに40分ずつ3カードの巴戦を1日で行うチャリティー試合として実施されて以降、この方式が定着しています。

 

この日の秩父宮はすさまじい強風が吹き荒れる中での試合でした。

まず13:00から「全早慶戦」が行われ、慶大がNo8小澤直輝(サントリー)のトライで先行。


しかし風上の早大が徐々に攻勢に転じ、FL池本祥一(2年)がトライ。WTB原田季郎(キヤノン)のゴールで逆転すると、さらに原田、FL笠原歩(NTTコム)が連続トライで引き離す。慶大もPR青木周大(3年)のトライで追い上げますが、早大は新主将のPR垣永真之介、前々主将のFL山下昂大という新旧東福岡全国V主将が連続トライ、33−10で早稲田がまず1勝をあげました。


(山下選手は味方のPR瀧澤選手からボールをむしりとってトライを決めました!)
 

続いて13:55からは全早明。

コイントスをし直したのか、早大が再び風上に立ちますが、フレッシュな明大が先手を取ります。5分に山本紘史(東芝)が先制トライ。12分にはモールを押し込んでPR松波昭哉(3年)がトライ。

早大も27分、PR垣永が2戦連続のトライで追い上げますが、最後は明大の防御が粘り勝ち。

10−7で明治が勝ちました。


(これが引退試合となった全明大SO伊藤宏明選手。この日出場した全選手中最年長の37歳は激しいプレーを随所に魅せてくれました。長い現役生活、お疲れ様でした!)
 

そして14:50から最後の全慶明。

連続試合の明治は連続で風下、休養十分&風上の慶応が有利かと思いましたが、元気だったのは明大。9分にSO齊藤玄樹(九州電力)が先制トライ。さらにNo8千布亮輔(NTTドコモ)、HO名嘉翔伍(ヤマハ発動機)、FL上田侑人(2年)が連続トライ。40分に慶大もFL佐藤大朗(NTTドコモ)がトライを返しますが、全明大が20−7で勝ち連勝。「優勝」を飾りました。

 

この日が「引退試合」となったのは、全明大がSO伊藤宏明(NTTドコモ)、全早大がSH三井大祐(東芝)、LO後藤彰友(トヨタ自動車)、CTB豊山寛(三菱重工相模原)、全慶大がHO猪口拓の各選手。

「優勝」した全明大の藤井淳主将は話しました。

「チャリティ目的の試合ということで、被災地にちょっとでも玄樹を贈ることができればいいと思って試合に臨みました。丹羽新監督の初陣ということで、ぜひ勝ちたいと思っていたので、勝てて良かった。個人的には、東芝のチームメイトの猪口、三井の引退試合に立ち会えたことを嬉しく思っています」

今年も、過去2年間と同様、3校の監督、コーチ、選手、一般の部員は全員が、自ら入場券を購入して試合に臨んだそうです。会場で販売されたTシャツの売上げの一部は、会場での募金とともに日本ラグビー協会のラグビーファミリー支援金を通じて、東北のラグビー復興支援に活用されます!


【試合後のトークショー、石山さんの一言に場内大喝采!】 

そして試合後、スタンドでは東日本大震災復興支援というテーマで、「スクラム釜石」の松尾雄治キャプテン、石山次郎代表をゲストに招いてトークショーを開催。震災後の釜石・東北のこと、スクラム釜石設立の経緯、釜石シーウェイブスの現状や、2019年ワールドカップの釜石開催への取り組みなどについて話が咲きました。

続いては、早慶明3監督も交えてのトークセッション。3監督が今季のテーマやラグビーの魅力などを語ったのですが……じっと聞き入っていたお客さん(300〜400人くらいだったでしょうか)がもっとも湧いたのは、3校へのメッセージを、と聞かれた石山さんが

「ラグビーが低迷しているのは、この3大学がだらしないからじゃないか」

と言ったときでした。お客さんからは「そうだ!」のかけ声と大喝采。


伝説の英雄が、名門校に活を入れた瞬間でした!

 

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  • プロフィール

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    大友信彦
    (おおとものぶひこ)

    1962年
    宮城県気仙沼市生まれ


    早稲田大学第二文学部卒業。
    1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』で活動。
    '87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

    ラグビー専門ウェブマガジンRugbyJapan365スーパーバイザー。

    『再起へのタックル』(洋泉社)
    『ザ・ワールドラグビー』(新潮社)
    『奇跡のラグビーマン 村田亙』(双葉社)
    『釜石ラグビーの挑戦』(水曜社)

    など著書多数。

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