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【ワールドカップ1次リーグ総括】

rugbyjapan365のコラムを更新しました。

「『2勝』というプレッシャーの中で戦った日本代表 W杯でプレーする喜びを感じることはできたのか」

↓こちらからどうぞ。

http://rugbyjapan365.jp/column/20110930-2/


【ラグビーマガジン11月号】

ワールドカップ プールラウンドの総括は、難しいです。

かなり遅くなってしまいましたが、9月26日発売のラグビーマガジン11月号に、ワールドカップ前半戦の原稿を書きました。

「健闘光る『ティア2』。 だが日程問題は出口見えず」では、ルーマニアやグルジア、カナダ、そして今回はティア2並の過酷な日程を強いられたスコットランドなどが、どんな戦いを演じ、どんな言葉を残したかをレポートしました。



「グリーンの魂、黄金の輝きねじ伏せる。」では、プールマッチ最大の番狂わせとなったC組の一戦、アイルランドvsオーストラリアをレポートしました。

ワールドカップの興奮を味わっていただければ幸いです。



というわけで、大友が独断でプールマッチベスト5を考えてみました。

やっぱり外せないのは、

         アルゼンチンvsスコットランド

         アイルランドvsオーストラリア

         南アフリカvsウェールズ

         イングランドvsスコットランド

 もうひとつは難しいな。トンガvsフランス、アイルランドvsイタリア、南アフリカvsサモア、点差は開いたけどフランスvsカナダ、NZvsフランスも見応えありました。

 

そうそう、書き忘れるところでした。

連載「記録ナビ」では「ワールドカップ激戦プール」をリサーチ。



過去のワールドカップ激戦プールの戦いぶりを振り返ると、アルゼンチンが今日これだけの強豪にのし上がった理由、そして、アイルランドが毎回多くのファンの心を掴んでしまう理由が、わかると思います。

よろしければ、どうぞお読みください。

 

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  •  

    【大西一平さん、気仙沼へ】

    神戸製鋼V7時代、V4からV6まで主将を務めた大西一平さんが、9月末から気仙沼を訪問、気仙沼向洋高校ラグビー部や鹿折少年ラグビースクールの指導などに尽力されてきました。

    ↓大西さん本人のブログ「NIPPON DANSHI」に紹介されています。

    http://brash.glam.jp/onishi/

    「震災後に発注がきたさんま船も急ピッチで建造中。鉄板は新日鉄、その他の材料は神戸製鋼、どちらも震災に直面した企業であり共に7連覇をラグビーでは達成。大海原に浮かぶ真っ白なさんま船が、こんな関係で作られたものであることが誇らしく思えた」

    という記述は、神戸製鋼黄金時代を築いた本人が語ると、なおさら味わいがありますね。

    久我山−明大−伊勢丹−ブルーシャークスで活躍した高橋一聡さん、秋田工−早大−ワールド−リコーで活躍した佐藤友重さんなども、それぞれ独自の活動で気仙沼を訪れ、支援活動に尽力されています。

    ラグビー野郎の皆さんの熱い気持ちに、改めて感謝! です。

     

    【被災地の子どもたちへ オールブラックス本を贈呈】

    皆様にご報告します。

    この8月に発刊、おかげさまで増刷となりました『オールブラックスが強い理由』について。

    増刷の感謝と、収益の活用方法について版元の東邦出版と相談した結果、出版社と著者から、東日本大震災で津波の被害を受けた被災地のラグビー少年たちに本を寄贈することにしました。

    今回は、宮城県ラグビー協会、岩手県ラグビー協会を通じ、両県の被災地域でラグビースクールに通い、ボールを追っている中学生たちに、それぞれ10部ずつ(少ないですが)贈呈させていただきました。

     

    このほど、宮城県協会の方より、本が到着、子どもたちに配りましたと写真をいただきました。

     

    (宮城県中学選抜のキャプテンへの贈呈。左のプレゼンター役は仙台ラグビースクールの宍戸監督、実は気仙沼高校の先輩です!)


    (皆さんが1部ずつ持ってくれた写真も送って頂きました)

    ほとんど押し売りみたいですが、喜んでもらえたとしたら嬉しいです!


    被災地で本当に求めているのがこういう行為かといえば、おそらく違うと思います。それでも、過酷な運命と向き合いながらボールを追っている、未来を担う子どもたちにとって、何かのヒントを見つけてもらえる本だと、手前味噌ながら思い、今回こういう行動をとりました。

    オールブラックスが強いのは、ラグビー王国だから当たり前に強いのではなく、そこにかける思い、強くあるための個人、クラブ、協会スタッフたちの努力があり、歴史があり、長い間に培われた文化があって初めて得られたものなのだ、という当たり前の事実。

    そして、それだけ強くても、なかなかワールドカップでは勝てないのだという現実。

    それを克服しようとする取り組み……
    いろいろなことを読み取ることができる本だと(手前味噌ですが)思います。

    個人的には、エディ・ジョーンズさんがオールブラックスがワールドカップでなかなか勝てない理由について指摘した一節

    「結果としての勝敗に縛られるあまり、目の前で起こっている現実を楽しめないのだと思います」

    という言葉は金言だと思います。今回のワールドカップの日本代表にも当てはまるんじゃないかな。僕自身、この本を書く過程で、自分自身の仕事や生き方についても、いいヒントを与えてもらえたと思っています。

     

    さて、ワールドカップ準々決勝、オールブラックスは、アルゼンチン代表プーマスと対戦します。

    こんな本を書いたけれど、もう何年もプーマスに肩入れしてワールドカップを見ている身としては、やっぱりプーマスを応援してしまいそうだなあ……。

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  • 【熊谷にて】

    2日は熊谷ラグビー場へ。大学ラグビーで今季の注目チーム、筑波大vs慶大、そして明大vs成蹊大の試合を取材してきました。

    筑波大は、U20日本代表の中心選手として活躍したHO圭克&WTB匡克の彦坂ツインズ、SH内田啓介選手ら、近年有力選手が集まり、昨シーズンは対抗戦上位4強にすべて接戦。地力はすでに上位校と変わらず、あとは接戦を勝ちきる勝負強さだけ。というところへ、桐蔭学園からWTB竹中祥選手、東福岡からFL水上彰太選手という超高校級が加入。チームも今年は「大学日本一」が目標と公言しています。

    2日の慶大戦は、前半慶大が7−3とリードして迎えたハーフタイム直前、WTB竹中選手が豪快に50m独走トライで逆転。慶大も後半、SO宮川尚之選手のトライで再逆転しますが、筑波はHO彦坂圭克選手が巨体を揺らして豪快に2トライを追加。最後は「残り6分、8点リード」という、カナダ戦の日本代表と同じシチュエーションになり、慶大はPKを得るとPGで逆転圏の5点差にするクレバーな選択。

    しかし筑波はキックオフから相手陣にとどまり、スクラムで開いて反則を誘い、最後にもう1トライを加えて27−15と完勝しました。

     

    (トライを決めた竹中選手を祝福する筑波フィフティーン。盛り上がってます)

    第2試合は明大−成蹊大。明大は前半ちょうど40点。

    後半も、電光時計と同じペースで得点を刻んでいきます。

    「これは80分でちょうど80点か?」と期待したのですが、後半はコンバージョンが一本足りず78−0。

    残念!(何を期待してるんだ?)

    明大は試合中、何度も何度も円陣を組んでいました。

    「試合中、気がついたことを言い合って、情報を全員で共有して、最後に自分がまとめるんです」と溝口裕哉主将は話しました。

     

    【ワールドカップ】

    プールマッチ最終日も激戦が続きました。

    熊谷への移動前、アルゼンチン−グルジアを前半だけテレビで観戦したのですが、グルジアの激しい闘志とコンタクトで、アルゼンチンもたじたじ。グルジアは、イングランド戦に続きアルゼンチン戦でも前半をリードする見事な戦いを演じました。ティア2国の中では、フランスを破ったトンガと並び、最もインパクトを残した国だと思います。日本とは2006年に一度対戦しただけ(そのとき、大畑選手が65トライの世界記録を達成しました)

     

    決勝トーナメントの組み合わせも決定。

    準々決勝は南ア対オーストラリア、イングランド対フランス、アイルランド対ウェールズ、そしてNZ対アルゼンチン。キレイに南半球ブロックと北半球ブロックに別れたことで、決勝は4大会連続の南北対決になることが決まりました!

    いよいよ始まるノックアウトラウンド。楽しみです!

     

    【女子セブンズ】

    インドで開催されていたアジアウィメンズセブンズの女子日本代表は、大会2日目の2日、決勝トーナメントに登場。準々決勝では17−5で香港を撃破。準決勝では中国に0−24で敗れましたが、3位決定戦ではタイを17−7で破り3位に。高校3年の鈴木陽子選手が3トライのハットトリックを決める活躍でした。

    未来に繋がる3位ととらえたいです!

     

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  • 【ワールドカップ激戦続く!】

    ワールドカップはプールラウンド最終節。すごいことになっています。

    とにかく、最後の週末、金土日を控えた時点で、決勝トーナメント進出を決めていたのはNZのみ。

    南アもアイルランドもイングランドも、まだまだ予断を許さなかったわけです。

     

    まずは30日(金)、D組の南アフリカがサモアを13−5で破って8強入りを決めましたが

    2位争いは2日のウエールズ×フィジーの結果次第。ウエールズが勝ち点1を取れば8強進出決定です。

     

    そして1日(土)トンガがやってくれました!

    フランスを19−14で撃破!

    この試合で、トンガがフランスに並ぶには勝ち点で5−0の勝利が必要だったのですが、結果は4−1。勝ち点では届かず。A組は2日に最後のNZ−カナダがありますが、カナダが勝ち点5で勝ってもフランスに直接対戦で負けているので届きません。ここもフランスが2位で決定。

    ただし、へろへろ試合をした後のフランスは侮れない。これはワールドカップの歴史で何度も繰り返されています。

    準々決勝もどうなるか?

     

    1日、もう1つの注目カードはイングランド−スコットランド

    これはスコッツが魂のラグビーをみせてくれたけれど、イングランドが残り2分でトライを奪い16−12で逆転勝ち。

    2日のアルゼンチン−グルジアでアルゼンチンが勝ち点1を取った時点でアルゼンチンの2位進出、そしてスコットランドのプール戦敗退が決まります。

     

    C組のオーストラリアはロシアを68−22で大破。勝ち点を15に延ばしました。2日のアイルランド−イタリアでアイルランドが勝ち点2をあげればアイルランドが1位。イタリアが勝ち点5−2の勝ち(たとえば35−32のようなスコアですね)アイルランドを破ると、オーストラリア、アイルランド、イタリアが勝ち点15で並ぶケースもありうるので、理論上はこの組もまだ決まらない。

     

    ワールドカップ史上でも、珍しい混戦になっています。

    【ダン・カーターが離脱!】 

    そしてショッキングなニュース。

    NZオールブラックスのスタンドオフ、世界一の司令塔と呼ばれるダン・カーターが、1日の練習で腿の付け根の筋肉を負傷。初めてオールブラックスのキャプテンを務める予定だった2日のカナダ戦を欠場するだけでなく、今大会スコッドからも抹消。代役に、2009年のJWCにU20NZ代表のキャプテンで来日したアーロン・クルーデンが招集されました。

    通算85キャップ、世界最多得点1250という英雄ながら、ワールドカップには不思議と縁のないカーター。2日のカナダ戦はマコウも欠場。フッカーのホアがキャプテンを務め、最後のプールマッチに臨みます。

     

    (オークランドでは、町中いたるところにこんなカーター様が掲げられているのですが…)

    プール戦最終日の2日も、すごい試合が続きそうです……。

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  • 【気仙沼を元気にする会】

    気仙沼出身者やつながりのある方が中心となって、「気仙沼を元気にする会」というイベントが企画されました。

    日時は10月22日(土) 11時〜14時

    「銀座ライオン」恵比寿ガーデンプレイス店にて開催されます。

    会費は男性5000円、女性4000円

    「気仙沼を元気にする会」HPはこちら

    http://genki.ksn-b.com/

    案内状はこちらから(PDF)

    http://genki.ksn-b.com/wordpress/wp-content/uploads/genki20110914.pdf

    気仙沼高校関東同窓会(旧鼎が浦高校同窓会と合併)、気仙沼向洋高校(旧気仙沼水産高校)関東同窓会、

    Re:us気仙沼、一般社団法人復興支援機構など、気仙沼に縁のある数多くの団体が参加されています。

    僕自身は、残念ながらラグビーワールドカップ取材でNZを再訪しているときなので(決勝の前日なんです)参加できないのがとても残念なのですが、気仙沼を元気にするために、ご参集いただければ嬉しいです。

    次の機会には僕も駆けつけます!

    なお、会場の都合上、定員は250名、申し込み締切は10月10日、ただし定員に達し次第締め切るとのことです。参加申し込みはどうぞお早めに。

     

    【大西一平さん、気仙沼へ】

    昨日29日から、大西一平さんが気仙沼を訪問しています。

    神戸製鋼V7時代のキャプテンだった大西さんは、今年3月の震災後、「OVAL HEART JAPAN」というプロジェクトを立ち上げて、ラグビー界の被災地支援の動きを結集する活動に腐心してきました。

    4月の日本協会のチャリティイベント、5月のスクラム釜石立ち上げ/「がんばろう東北ラグビー復興支援の夕べ」でも、連携しながら表に出ない形で貢献策を考え、行動してくださっています。

     

    現役時代は個性的な言動で、メディア的には目立つタイプの選手でしたが、周りを見渡す視野の広さ、情報収集力といちはやく行動に移す力は断然なプレーヤーでした(それは往々にして荒っぽい方向に出たりしたものですが…三ツ沢事件は知る人ぞ知る有名な出来事ですね…)

     

    今回の気仙沼訪問は、10月下旬から気仙沼に設置する「屋台村」の企画打ち合わせと、ラグビー指導を兼ねてのもの。昨日から、関係者との打ち合わせ、被災地の視察に加え、気仙沼向洋高校ラグビー部の指導、鹿折少年ラグビースクールのジュニア(中学生)指導など。卒業式の「涙の答辞」で有名になった鹿折少年ラグビースクール卒業生、梶原裕太くんの母校、階上中学校も訪問したそうです。

    なお、屋台村計画には、「金ちゃん」こと元東芝府中ラグビー部で日本選抜、日本B代表などで活躍した石川敏さんも参画しています。

    みんなのチカラを結集して、被災地を応援していきましょう! 

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  • 【一時帰国】

    早朝、サマータイムでまだ真っ暗なオークランド・デボンポートを出発。

    日本の1次リーグ試合終了に併せて一時帰国しました。

    オークランド空港では、日本代表の選手やスタッフたち、報道関係者やサポーターの姿も。

    「帰りの便は変更可能なチケットで来たんですけど」と苦笑するサポーターもいました。

    みんな、無念の思いで飛行機に乗り込んだ、という感じでした。

     

    東京に戻り、タクシーに乗り、運転手さんと話すと

    「最初は良い試合をしたみたいですね」

    「ラグビーって、面白いですね、外国人選手でも日本の代表になれるんですね」

    「何年か先に、日本で世界大会があるらしいですね」

    口調では、決してラグビーに詳しいわけではなさそうなのに、よくご存知でした。

    やっぱり、今大会は注目度が高かったんだなあと改めて感じました。

     

    帰ってから、留守中の『東京中日スポーツ』紙面を確認。

    いままでのワールドカップでも一番かな、というくらい、大きく扱ってもらえていたんですね。

    デスクのMさんはじめ、ラグビー好きのスタッフががんばって紙面を作ってくれていたことに感謝します。


    (9月13日づけ「トーチュウ」紙面、オールブラックスへのチャレンジを前に、最終面で大々的に展開してました)

    このあとの後半戦、ジャパンがいなくなったのは残念だけど、僕もNZに戻って、ラグビーワールドカップの魅力をまた伝えていこうと思います。

     

    【長岡カメラマン チベット写真展】

    日本ラグビー協会のオフィシャルフォトグラファーとして、

    今回のワールドカップでも精力的に撮影してきたカメラマンの長岡洋幸さんが、

    ラグビーと並ぶもうひとつのライフワークとして取り組んでいる「チベット」についての写真展を開いています。

    「TIBET 大地の瞬 MOMENTO」



    長岡さんは、1987年から25年間にわたりチベットを撮影されています。

    ちょうど、ラグビーワールドカップと同じ時間を、チベットにも費やしているわけです。

    会場は「モメント汐留」(東京都港区東新橋2−3−17)

    (JR・地下鉄新橋駅より徒歩6分・ゆりかもめ汐留駅より徒歩3分)

    お問い合わせは 03−3432−5981 東洋海事工業株式会社

    お時間のある方は、興味のある方は、どうぞ!

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  • 【総括会見】

    28日は、早朝にネイピアを出発。運転を交代しながら、約430キロの道のりを突っ走ってオークランドまで戻ってきました。この4日間、ずっとのどかな田園地帯にいたので、オークランドは大都会だなあ、と改めて感じました。あれ? ファンガレイから戻ったときも同じコトを書いたような気が。

    久々に戻ってきたオークランド郊外、デボンポートで、遅い昼食。

     

    午後5時から、オークランド空港近くのホテルで、日本代表のワールドカップ総括会見が行われました。

    会見には、ワールドカップ遠征団長の矢部達三専務理事、太田治GM、ジョン・カーワンHCが出席。

    矢部団長は「この4年間、日本のラグビーは一歩一歩前進してきたつもりだったけれど、このワールドカップで、世界の水準はまだまだ高いということを実感しました。国民のみなさまの期待に応えられなかったことを申し訳なく思います」とファンに謝罪。

    太田GMは「この4年間、チームは成長したと思う。昨日は勝つことはできなかったけれど、世界11位とドローだったということは、11位と同等の力があったということだと思う。JKにはお疲れ様と言いたい」

    そしてJK。

    「日本代表とともに過ごしたこの4年間はファンタスティックなジャーニーだった。日本のラグビーは、まだまだ課題があるけれど、成長する可能性はある。この場を借りて、選手にも感謝の言葉を述べたい」と挨拶しました。

     

    1991年、僕が初めて取材でワールドカップを訪れ、ベルファストでジンバブエに勝ったときは、29歳でした。

    それから30代、40代を通じて、5回のワールドカップを経験しましたが、それから一度も勝てないとは……

    当たり前だけど、全然想像しなかったなあ。

    今回の日本代表のパフォーマンスは、正直、心に響く場面は少なかった気がします。

    日本代表というチームは期待を裏切った。この事実とは、向き合っていかないといけない。

    だけど、4試合すべてに80分フル出場して、何度も何度もトライセービングタックルを決めた、チーム最年長の小野沢選手、チーム最年少のリーチ選手、この2人のパフォーマンスは320分を通じて素晴らしかった!


    (トンガ戦で、トライを決めた後のリーチ選手です)

    これは、目の前で目撃したものの責任として、語り継いでいきたいです。

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  • 上を向いて歩こう

    【上を向いて歩こう】

    試合が始まる30分ほど前、プレスルームで準備をしていたら、マクリーンパークに大音量で「上を向いて歩こう」が流れました。インストルメンタルかと思ったら、キュウちゃんこと坂本九さんのボーカル入りでした。

    「上を向いて 歩こうよ 涙が こぼれないように」

    急に涙が出そうになりました。

    上を向いて歩いてくれよ。胸を張って戦ってくれよ。

    スポーツの世界は結果が絶対。だけど、結果はあくまで相手があってのもの。運もある。

    トンガに敗れて、公約の「2勝」が果たせなくなって、選手は落ち込んでいたけれど、一番くやしいのは選手たち自身のはず。僕も、仕事では厳しい記事を書くことになるけれど、気持ちは応援するだけ、勝って欲しい、と祈るだけでした。



    (国歌吹奏に並んだとき。カナダがギュッと詰まっているのに、ジャパンの間隔は空いているのを見て、悪い予感がしました……)

    試合については、あすの『東京中日スポーツ』に書きましたが、結果は23−23のドロー。4年前のフランス大会に続き2大会連続同カード引き分けでした。

    23−15の日本リードから後半34分にカナダがトライを返したとき、「これで1点差か、今回はどっちみち決着がつくな」と、身が引き締まる思いに襲われたのですが、1点差に迫るコンバージョンをカナダが失敗。

    これで、PGで同点という3点差が残ってしまったことに、何か運命的なものを感じてしまいました。

    なぜか知らないけれど、引き分けは連続する。花園では佐賀工と茗渓学園の2大会連続ドローという出来事がありました。

     

    「4年前は負けなかったことで喜んでいたけれど、今回は同じ引き分けでも悔しい」

    大野選手の言葉です。残り6分まで8点リードしていたのですから、絶対に勝たなきゃならない試合でした。

    「最後まで勝てるという自信を持って戦えたのは、小さいけれど進歩かも知れない。だけど、20年勝っていないチームが勝つのは大変なことなんだなと改めて思いました」

     

    これで日本代表のワールドカップは終了です。

    カーワンHCは「次の仕事は未定。インターナショナルの戦いの場が大好きなので、コーチをしたいとは思っているけれど、現在はどこからもオファーは来ていない。けれど、4年間日本代表を指導できたことは誇りに思う」と、退任の意向を明かしました。

    太田治GMも「ナショナルチームは結果がすべて。結果が出なかった以上、当然、責任をとることになる」と話しました。

    矢部専務理事は深夜の会見で「強化体制については、8強会議で検証した結果を受けて、理事会で協議する。現状では白紙」と話し、「留任もあり得るのか」という質問には「それも含めて白紙」と答えました。

    矢部専務理事とJK、太田GMは、あすオークランドで改めて総括会見を行います。

     

    あすは早朝から長距離移動がありますので、今日はここまで。

    残念です。だけど、上を向いて歩こう。

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  • ネイピアで

     

    【ネイピアにて】

    26日は、ロトルアから3時間のドライブでネイピアへ(カメラマンのNさん運転ありがとうございました)

    単調な田園風景が多かったオークランド−ロトルア間とは一転、山岳地帯を抜けるダイナミックな風景が続きました。そして、時折現れる集落も、ほんの数件、人家と牧場があるだけですぐ通過。

    タウポとネイピアの間、約120キロはガソリンスタンドが皆無でした。

    そして、かなり山奥でも牧場がある。

    NZに来て感じるのは、「意外と」羊が多くないこと。車窓に現れる牧場にいるのは、羊と牛が半々でした。

    しかし、山あいに入ったエリアで現れるのは、やっぱり羊です。

    今回のワールドカップ、地上移動ではNZの原点を巡った気がします。

    しかし、「日本と同じで小さい島国」と思っていたNZが、実際に動いてみると予想外に広いことを痛感しました。

    旅行するなら、飛行機での移動を中心にして、時々レンタカーやバス移動を交えるのが賢いかな。

     

    【カナダ戦】

    カナダ戦の前日、ジャパンは午前中に試合会場のマクリーンパークで練習しました。

    トンガ戦のあとの気持ちの切り替えについて、JKは「イージーでした。ワークハードするだけ。結果は残念だったけど、問題点を洗い出して、次へ向かうだけ。今も自信は持っています」

    ちなみに、カナダの監督はオールブラックス時代のチームメート、キーラン・クローリー。

    「よく部屋が一緒になったよ。いいヤツだ。彼は農家の生まれで、牛の乳を搾るために朝は6時に起きる習慣がついていて、いつもお茶を入れてくれた。僕はシティボーイだから、そんなに早起きじゃなかったけど」

    試合前日の囲み取材には、ここまで3試合すべてフル出場している小野沢選手とリーチ選手が登場。

    「トンガ戦の後は、何でも言える日和佐にいっぱい愚痴を言って、悶々とした気分を出し切って、リフレッシュしました」(小野沢選手)

    「負けたのはショックだったけど、いつまでも気持ちがダウンしていたら良くない。難しかったけど、速攻で切り替えました」(リーチ選手)

    何とか最後、選手たちに勝利を味わって欲しいです。

     

    【アールデコの街】

    26日夕方から、ホークスベイ観光局による「アールデコ文化と素晴らしい食とワインの歓迎式典」が開かれました。

    ここネイピアは、NZでも有数のワインの産地。冬の冷たい南風(日本で言えば北風)が西の山々に遮られるために1年を通じて暖かいのだそうです。

    ここは、1931年に大きな地震に襲われました。

    津波が街を襲い、当時の人口の1%にあたる256人が亡くなったそうです。

    しかし、そのときに地殻が2m隆起。それまで海(干潟)だった土地が広大な陸地になり、復興のためにNZ各地から集まった建築業などの人たちが、そのまま住み着いて、人口も増えたのだそうです。

    それまでは装飾の多いビクトリア調の家が多かったけれど、地震で調度品が落ちてくるケガなどが多発。それもあって、復興に際しては当時の流行でもあったシンプルなアールデコ調の建物が多くなり、それもあって世界中から「アールデコの街」目当てに観光客が集まる街になったそうです。

    地元の人たちが、地震という災害をすべてポジティブに捉えていたのが印象的でした。

    もちろん、80年も前の出来事なので、ということはあります。

    だけど、日本の被災地の皆さんも、ものすごく前向きでした。

    通じるものがあるのだと思います。

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  • ロトルアにて

    【ロトルア】

    今日はオークランドから約250キロの道のりを駆けてロトルアへ移動。

    日本vsカナダの行われるネイピアへの移動にあわせ、アイルランドとロシアの試合を取材しました。

     

    ロトルアまでの道のりは、興味深い発見がたくさんありました。

    のんびりした田園風景がひたすら続くのは予想通り、イメージ通り、北海道の道東地方(十勝平野とかそのあたり)にも似た感じがするのですが、田園地帯に突如現れる防風林のスケールがすごいんです!

    密生ぶり、高さ、北海道で見たものよりも巨大に聳え立っているような印象を受けました。

    (クルマのガラス越しで不鮮明ですが、こんな感じに出現します)

    そして、どこまでも続く田園風景に、時折黒地にシダのマークが入った看板、旗、ALL BLACKSの文字が現れる。オールブラックスは本当に、国中の期待を背負って戦っているんだなあ、オールブラックスが負けると国中が沈んで景気まで悪くなってしまうというのは、なんだかわかる気がしました。

    効率でいえば飛行機がはるかに上です。そして、地面の移動には独特の面白さがある。

    次にNZを訪れるときは、飛行機とレンタカーをうまく組み合わせたいな、と思いました。

    あすはネイピアまで移動します。


    【民家で観戦】

    そしてアイルランドvsロシアの一戦。

    試合が行われたのはロトルア・インターナショナルスタジアム。

    ここは、スタンドの上部に民家があって、そこのバルコニーから試合が見られるのです。

    大型スタジアムの2階席、3階席よりもピッチは近いかも?

    何軒かある家は、すべてこのスタジアムに向かってバルコニーがあり、参加各国の旗を立てて応援していました。あっちも楽しそうだったなあ。


    (かなり近そう。ホントの特等席ですね)

    【オレンジの旗は…】

    興味深かった出来事はもうひとつ。

    アイルランドの国旗と一緒に、オレンジ地に赤い十字、真ん中に手のひらマークが入った見慣れない旗が入場してきたのです。



    これはアルスター州の旗です。アイルランド島は、アイルランド共和国部分と、英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)領の北アイルランドで構成されています。

    この旗が並んできたのはもしかして初めてかな?と前の写真を調べてみたら、17日にイーデンパークで行われたオーストラリア戦でも並んでいました。

    いったいいつからこうなったのか……今度、ラグビー博士の小林深緑郎さんに聞いてみよかな。

     

    アイルランドvsロシアは、スコア上は62−12とロシアの圧勝でしたが、先日のナミビア同様(?)ロシアの頑張りが印象的でした。

    そのあと、ウエリントンで行われたアルゼンチンvsスコットランドをテレビ観戦。これもすごい試合でした。先日のアイルランドvsオーストラリアを抜く、今大会のベストゲームかな。

    アルゼンチン、下馬評以上に強いです!

    ワールドカップは3週目。2週目はセカンドティア勢の息切れが見え始めていましたが、ここにきて息を吹き返した様子。ジャパンも最後の試合で真価を証明してほしいです!

     

     

     

     

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  • プロフィール

    20110608-otomo.jpg

    大友信彦
    (おおとものぶひこ)

    1962年
    宮城県気仙沼市生まれ


    早稲田大学第二文学部卒業。
    1985年からフリーランスのスポーツライターとして『Sports Graphic Number』で活動。
    '87年からは東京中日スポーツのラグビー記事も担当し、ラグビーマガジンなどにも執筆。

    ラグビー専門ウェブマガジンRugbyJapan365スーパーバイザー。

    『再起へのタックル』(洋泉社)
    『ザ・ワールドラグビー』(新潮社)
    『奇跡のラグビーマン 村田亙』(双葉社)
    『釜石ラグビーの挑戦』(水曜社)

    など著書多数。

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